深夜一時過ぎ、六本木の裏通りに一軒だけ灯りが残っている。
看板もない。暖簾だけ。豚骨の匂いが舗道まで出てきて、知っている者だけが入る店だった。カウンター六席、テーブル二つ。オーナーの老人は注文を一度しか聞かない。
ヒカルが引き戸を開けると、藤間賢二はすでにカウンターの端に座って替え玉を頼んでいるところだった。
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