ミサトの車は、地下駐車場を出るとすぐに山の斜面を上る道に入った。
第三新東京市の地上は、夕方になると光が妙な角度から差してくる。山に遮られた光が、一度どこかに反射してから届くような、間接的な明るさだった。シンジは助手席の窓に額を近づけて、流れていく景色を見ていた。シャッターの下りた店。斜面を削って作った駐車場。電線。ガードレール。避難経路を示す標識が、走るたびに一枚、また一枚と通り過ぎた。
「荷物、今日届いてるはずだから」
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