朝、誠一郎が事務所を開けるのは九時だった。
透は七時に目が覚めた。二時間、天井を見ていた。眠ったのか眠っていないのか、境界があいまいな夜だった。毛布は少し埃の匂いがして、壁の剥がしかけのカレンダーが、明け方の光の中で白く浮かんでいた。
階段を降りると、台所に誰もいなかった。
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