翌朝、花道が体育館に着いたのは朝練の開始より十分早かった。
意図したわけではない。ただ目が覚め、布団の中で天井を見ていたら、いつの間にか制服を着ていた。朝食のトーストを半分だけ食べて家を出た。バスに揺られながら、昨夜の感覚がまだ手の中にあることに気づいた。ボールを持った二歩。重心の沈み。それを思い出すたびに、意識して別のことを考えた。街の窓の光。バスのつり革の硬さ。制服の袖の折り目。
体育館の引き戸を開けると、すでに一人いた。
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