翌朝、桐島は荻窪に向かった。
電車の中で手帳を開いたが、何も書かなかった。山本房子の住所は西村から受け取ったメモに書いてあった。荻窪駅から南に歩いて七分。古い住宅街の路地を折れたところにある、二階建ての集合住宅の一階。表札には「山本」とだけあった。筆で書いた古い字だった。
チャイムを押すと、すぐに出てきた。
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