Chapter 4: The Reading Circle Meets on Thursdays

十月最終木曜日の十七時五十分、和泉透は書架の間に立ち、十六冊の椅子を並べた。

正確には十六脚ではない。折り畳み式の椅子が十三脚と、図書館のロビーから持ってきた固定脚のスツールが三脚。材質も高さもばらばらで、並べると少し間抜けに見えた。透はそれを気にしなかった。椅子の種類が揃っているより、本の配置の方が重要だ。

読書会の会場は、新書コーナーの北側に設けた半透明のパーテーションで区切られたスペースだ。広さにして十畳ほど。正式な部屋ではないから、本棚が背景として存在している。それが透には都合よかった。椅子に座った参加者の表情を確認しながら、自分は本棚に背を向ければいい。光の向きからして、こちらの顔は逆光になる。

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Chapter 4: The Reading Circle Meets on Thursdays — 神の名前を書く者へ | GenNovel