黄巾の乱は、翌年にはほぼ鎮圧された。
ほぼ、という但し書きが重要である。張角は反乱の年のうちに病死し、その弟たちも相次いで討たれ、太平道という宗教的熱狂の核は砕かれた。しかし砕かれたのは核だけであった。燃料は残った。飢えた農民は残り、腐敗した官僚は残り、空洞化した朝廷は残った。黄巾の残党は各地の山間部に潜伏し、やがて「黒山賊」「白波賊」と名を変えて、次の十年間も乱を繰り返し続けることになる。
鎮圧に功あった者たちへの恩賞は、しかし別の問題を生んだ。
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