建安十二年(二〇七年)の晩春、劉備は隆中を訪れた。
正確には、訪れようとして、二度、空振りに終わった。
最初の訪問では、諸葛亮は外出していた。草廬の傍らに若い童子が一人いて、先生は出かけておられます、どちらへかは存じません、帰りがいつになるかも判りません、とだけ答えた。劉備は何も言わず、馬首を返した。
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