Chapter 1: The Severed Plum — Father's Execution on the Snow-Covered Drill Ground

雪が降りはじめたのは、夜明け前のことだった。

霍清風はそのとき、兵舎の裏手に積まれた樽の陰に身を潜め、吐く息が白く広がっていくのを眺めていた。七歳の子供の身体には、師走の風は骨まで刺した。しかし彼は動かなかった。動くことを、思いつかなかった。

練兵場は広い。江南の軍営にしては珍しいほど広く、四方を石壁に囲まれたその空間に、夜来の雪が薄く積もっていた。まだ誰の足跡もない。完全な白だった。清風は指先で樽の木目をなぞりながら、その白さをじっと見つめた。美しい、と思った。この年齢の子供が美しいという観念を持っていたかどうか、後に問われれば彼には答えようがなかったかもしれないが、その白を前にして彼の胸に生じた感覚は、確かにそれ以外の言葉を持たなかった。汚れのないものが持つ残酷な完全性、侵犯を拒む冷たい静謐——それは彼を引き寄せると同時に、近づいてはならないと告げる何かでもあった。

松明の火が揺れた。

兵士たちが練兵場に入ってくる。甲冑の触れ合う音が、凍った空気の中で奇妙に澄んで聞こえた。清風は樽の陰に深く身を縮めた。父が、昨夜こう言ったのだった。今夜は部屋を出てはならない。どんな音がしても、どんな声がしても。清風はその言葉の意味を問わなかった。父の声に、問いを許さない何かがあった。しかし夜半に廊下を渡る足音を聞いたとき、清風は布団を抜け出した。自分でも説明のできない衝動に従って、父の後を追った。

松明が増えていく。十、二十、やがて三十を超えた。兵士たちの顔に炎の色が映り、白い息が次々と夜気に溶けていった。中央に向かって道が開かれる。その道の奥から、縛られた男が連れ出されてきた。

清風は息を止めた。

父だった。

霍忠梁は背が高かった。清風の記憶の中の父は常に高いところにあって、その顔を見るには首を大きく反らさなければならなかった。しかし今、兵士たちに両腕を掴まれた父は——それでも高かった。縛られていても、押されていても、その背筋は弓のように張っており、顎はわずかに上向いて、まるで雪空を検分するかのような目をしていた。清風が知る父の顔だった。何かを測るような、感情をすべて後方に退かせた目。

父は膝をつかされた。雪に膝をついた。白い地面に、灰色の膝があとを刻んだ。

清風の視線は、そのとき場の端に立つ人物に引き寄せられた。

鉄面だった。

正確に言えば、それは顔の上半分を覆う鉄の仮面で、目のあたりに細い切れ目が入っていた。その人物が何者であるかを清風は知らなかった。知る必要もなかった。ただ仮面が、松明の火を受けて、雪面と同じ冷たさで光っていた。冬の太陽が二つある、と清風は思った。一つは空の上に今まさに昇ろうとしており、もう一つはあの男の顔の上で、熱を持たぬまま輝いていた。

鉄面の男は腕を組み、何かを読み上げる官吏の声に耳を傾けながら、練兵場の白い雪を見下ろしていた。表情は読めなかった。仮面がすべてを隠していた。いや——清風はずっと後になって、このときのことを思い返すたびに、そこに一種の逆説を感じることになる。表情を隠すために仮面をつけた男が、かえってその仮面によって、何かを露わにしていた。恐れ、とでも呼ぶべき何か。あるいは恐れを恐れていること、と呼ぶべき何か。

官吏が読み上げを終えた。

霍忠梁は振り返らなかった。練兵場の入口の方を、一度だけ見た。清風がいる方向を。しかし樽の陰に隠れた小さな影に、父の目が届いたかどうかはわからなかった。届いていたとしても、父は何も言わなかった。顔をまた前に向けた。首を、わずかに後ろへ傾けた。

それは準備の動作だった、と清風は後に理解する。

刀が振り上げられた。

清風は、刀が振り下ろされる瞬間、父の首筋に当たった光の角度を見ていた。刃の光ではない。夜明けの空が、白くなりはじめたその一瞬の光が、父の皮膚の上で何かのように走った。何かのように——清風の語彙にはその美しさを名指す言葉がなかった。

父の身体が雪の上に落ちた。

音がした。思っていたよりも小さな音だった。

清風は目を細めた。泣いてはいなかった。泣くという行為が自分に可能であるかどうか、このとき彼にはわからなかった。胸の中で何かが動いていた。動いているのはわかったが、それが何であるかを確かめる前に、清風の注意は別のものに向かっていた。

血だった。

父の首から流れた血が、雪の上に広がっていく。

清風はその色から目が離せなかった。

赤い、という言葉では足りなかった。江南の梅の花を、清風は知っていた。冬の終わりに庭に咲く、白い枝に乗った小さな赤い花びら。しかしあの花の赤と、今練兵場の雪の上に広がっているこの色は、似ているが違った。梅の花の赤には、いつか散るという予感がすでに含まれていた。儚さを自分の一部として持ち歩くような、そういう赤だった。しかし今目の前の雪の上の色は——

消えない、と清風は思った。

この色は消えない。

雪は溶けるかもしれない。地面は乾くかもしれない。しかしこの色が自分の目に焼き付けた何かは、消えない。冬の光の中で、白と赤の境界線が引かれ、その境界がゆっくりと外側に向かって押し広がっていくその動きを、清風はある種の完全さを持って見ていた。形が、美しかった。均等に広がる、という表現では足りないが、左右非対称でありながら整合していた。落ちるべき場所に落ち、流れるべき方向に流れた、一つの動作の跡。

父の体は動かなかった。

兵士たちが散っていく気配がした。鉄面の男が踵を返した。松明が遠ざかった。

清風は樽の陰から出なかった。

やがて空が白くなり、朝の光が練兵場に差し込んできた。雪がまた降りはじめていた。静かに、音もなく、先ほどの白を上書きするように、新しい雪が古い雪の上に積もっていく。赤い色が薄くなっていく。薄くなりながらも、まだそこにある。

清風は、その色が完全に消えてしまう前に、自分の頭の中に正確に写し取ろうとするかのように、じっとそれを見続けた。

寒かった。指の感覚がなかった。足の裏が麻痺していた。しかし彼は動かなかった。美しいものが失われていく過程を、彼は見届けなければならないと思った。なぜそう思ったのかは、わからなかった。ただそう思った。失われていく過程の中に、失われる前には存在しなかった何かが現れる、という予感があった。それが何かを、七歳の子供は言葉にできなかった。

ただ、見続けた。

雪はやがて赤い色を完全に覆い、練兵場はふたたび白一色になった。

そのとき清風は初めて、樽の陰から一歩を踏み出した。雪の上に、小さな足跡が一つついた。彼はその足跡を見下ろした。白い雪の上の、自分の足形。父の血が眠っている場所に向かって、もう一歩を踏み出した。また足跡がついた。

練兵場の中央まで歩いた。膝をついた。父が膝をついたのとほぼ同じ場所に、同じように膝をついて、清風は積もった雪に指先を沈めた。指先に冷たさが刺さった。雪の下に、微かに、赤がまだあった。

指先が赤く染まった。

清風はそれを見た。長い間、見た。そしてゆっくりと立ち上がり、指先の色を外套の裾で拭い、踵を返した。

泣かなかった。

その代わりに、彼の中で何かが静かに固まった。熔けた鉄が型に流れ込んで冷えるときの、あの収縮するような確かさで。それが何であるかを知るには、清風はまだあまりにも若すぎた。しかし後の年月が、それに一つの名を与えることになる。

渇望、と。

白い練兵場に、少年の足跡が一列に残された。入口に向かう、小さな、等間隔の跡。雪はそれもやがて埋めていったが、足跡がそこにあったという事実は、消えなかった。消えることはできなかった。何かが刻まれた場所には、上から何を塗り重ねても、刻まれた跡の形が薄く透けて見える。

清風が練兵場を出た後、朝の光の中に、梅の花が一輪落ちているのに気がつく者はなかった。どこから来たのか、誰が落としたのか、わからなかった。ただそれは雪の上にあって、白と赤の二色で、一つの完結した形をなしていた。

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