フェンという名前を聞いたのは、壁修繕の作業が終わった翌日のことだった。
久世班長が朝の点呼のあとに、何でもないことのように言った。「今日から新入りが一人加わる。訓練所を四ヶ月前に出た十七歳だ。面倒を見てやってくれ」
面倒を見る、という言葉の曖昧さについて、私は少しの間考えた。面倒を見るとはどういうことか。生きていることを確認する、ということか。致命的な失敗をする前に止める、ということか。あるいは、この世界がどんな場所かをちゃんと教える、ということか。
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