食堂の入り口は、煙草の煙と煮すぎた豆の臭いで満ちていた。
エレンは列の後ろに並んだ。
プロール地区の食堂ではなかった。ここ三日、エレンは別の仕事に回されていた。省庁の建物に隣接した区画の瓦礫撤去で、現場監督が昼に労働者を建物内の共同食堂へ引率した。規則がそうなっているらしかった。腕章の色が、入場の可否を決めるようだった。エレンの腕章は土と汗で本来の色が判別しにくかったが、監督が人数を申告して通したので、特に問題はなかった。
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