翌朝、僕が酒場の鍵を開けたのは七時ちょうどだった。
前の夜の名残がまだそこかしこに漂っていた。空気の底に酒の匂い。消したはずのカウンター灯の痕跡。そして棚の端に置いた古い硬貨。夜明けの光の中で見ると、それはいっそう正体不明に見えた。船か鳥か。どちらとも決めかねる図柄が、薄い朝の光を吸って鈍く光っていた。
コーヒーを淹れながら、窓の外を確認した。
Create a free account to unlock all chapters. It only takes a few seconds.
Sign In FreeCreate your own AI-powered novel for free
Get Started Free