カリン塔の残骸は、周囲の平野から奇妙に浮いて見えた。
かつて天高く聳えていたという伝説がある塔だが、今は三分の一ほどの高さで断ち切られたように終わっている。折れた先端部は周囲百メートルに散らばり、風雨で白く削られていた。根元の石組みだけが昔の威厳を保っていた。分厚い、黙った石だ。
カカロットがその場所に降り立ったのは正午を少し過ぎた頃だった。
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