雨は夕刻から降り始め、夜半には本降りになっていた。
外縁区の路地に叩きつける雨粒の音は、一定のようでいて一定ではなかった。強まり、弱まり、また強まる。その不規則さが、かえって耳につく。蓮夜は壁に手をつき、屋根のない場所を早足で抜けながら、傘の代わりに外套の裾を引き上げていた。すでに袖が濡れていた。足元の土は泥に変わり、草履の底に貼りついた。
任官から三日が経っていた。
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