三日目の朝、透は本部を出た。
空は低く、雲の底が白からねずみ色に変わりかけていた。雨になるかもしれない。背負い荷に雨具を入れ、草鞋の紐を結び直してから、透は門を潜った。守衛の男が顎で会釈した。透も会釈を返した。それだけだった。
本部から東に三里ほどのところに、街道沿いの小さな寺がある。倉山の件に関する補足調査の指示は、桐嶋要から昨日の夕刻に届いた。口頭で、短く。
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