浅草まで歩いて、半日かかった。
封鎖を迂回するのに、余計な時間を食った。堀沿いの細道を、水に膝まで浸かりながら進んだ箇所もあった。春の雪解け水は、真冬の雪よりも始末が悪い。じっとりと冷たく、体の芯から体温を奪う。着物が脛まで濡れて、日が傾くころには足の感覚が半分なくなっていた。
それでも、役人の目を逃れながら江戸の裏側を縫って歩くうちに、銀時は少しずつ、この街の息の仕方というものを掴み始めた。
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