木刀一本、修羅の幕末——万事屋、時を斬る

木刀一本、修羅の幕末——万事屋、時を斬る

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Synopsis

時は慶応三年。江戸の片隅でだらしなく昼寝をしていた坂田銀時は、目を覚ますと見知らぬ路地裏に倒れていた。見慣れた電柱も、コンビニも、春雨のうるさい声も、何一つない。鼻を刺す火薬と血の匂い。遠くで響く砲声。ここは銀時がかつて教科書で読んだ「本物の幕末」だった。ギャグは誰にも通じない。天人もいない。鬼兵隊も白夜叉の伝説も、まだこの世界には存在しない。あるのは、本当に人を殺す侍と、本当に死んでいく民だけだ。木刀一本を握りしめ、銀時は生き延びようとする。しかし彼の前に立ちはだかるのは、倒幕派と佐幕派の血みどろの抗争、そして坂本龍馬・高杉晋作・桂小五郎という「元ネタ」とも言うべき実在の英雄たちだった。彼らは銀時が知る「銀魂の登場人物」とは似て非なる、傷だらけの人間だ。笑いで誤魔化せない現実の中で、銀時は自分が何者であるかを問い続ける。天人との戦いで磨かれた剣技は本物だ。しかし真剣を持たぬ男が、この時代で何を守れるのか。木刀が折れるたびに、彼の中の「侍」が少しずつ目を覚ます。歴史を変えてはならない。だが目の前で死にゆく者を見捨てることも、銀時にはできなかった。

Chapters (2)

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