神様のメモ帳、悪魔の走り書き

神様のメモ帳、悪魔の走り書き

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Synopsis

平凡な大学院生・鏑木誠は、雨の夜に廃ビルの屋上で一冊のノートを拾う。表紙には「裁定録」とだけ記されており、そこに名前を書くと、その人物は72時間以内に「ふさわしい末路」を迎えるという。ノートを落としたのは、退屈を持て余した異界の観察者・烏丸と名乗る存在だった。烏丸は人間でも悪魔でもなく、ただ「記録する者」として鏑木の傍らに現れ、飄々とした態度でコンビニのおにぎりをかじりながら世界の理不尽を語る。鏑木は当初ノートの力を信じなかったが、連続児童誘拐犯の名を書いたところ、男は翌朝に交通事故で半身不随となり投獄された。確信を得た鏑木は「正義の粛清者」として動き始める。しかし彼の行動は、三つの異なる場所で同時進行する物語と交差し始める。一つは、鏑木の元同級生で現役警察官・七瀬凛が率いる非公式捜査チームの記録。一つは、鏑木の存在に気づいた匿名の民間分析家・Φ(ファイ)が残す暗号めいたブログ記事。そして最後の一つは、実は同じノートをめぐる十五年前の事件の傍聴録だ。四つの視点が時系列をずらしながら交錯し、読者は「誰が正義か」ではなく「正義とは何か」という問いの前で立ち尽くす。終盤、鏑木とΦの対決は予想外の場所で幕を開け、ノートの真の規則が明かされたとき、それまでの全ての「正義」が別の色に塗り替えられる。

Chapters (14)

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