ポケットの底

ポケットの底

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Synopsis

西暦22世紀。廃棄処分寸前の旧型補助ロボット「ドラ七」は、ある冴えない少年・野々村ダイスケの家に送り込まれる。ドラ七の腹部には「四次元ポーチ」が備わっており、未来の道具が無尽蔵に詰め込まれている。しかしその道具はいずれも、使用者の「本当の望み」を叶えるのではなく、「言葉通りの望み」だけを忠実に実行するという欠陥を抱えていた。ダイスケはいじめっ子に復讐したくて「服従スプレー」を使うが、スプレーはダイスケ自身の言葉にも反応し、彼を自分自身の命令に縛り付けてしまう。次の章では、ダイスケが好きな女の子・静葉の注意を引こうと「注目レンズ」を取り出すと、街中の視線が彼に集中しすぎて身動きが取れなくなる。各章は独立した寓話として完結しながら、全体を通じてある真実が浮かび上がる——道具が壊れているのではなく、人間の欲望そのものが矛盾を孕んでいるのだ、と。最終章でダイスケはポーチの奥底に一つだけ「説明書のない道具」を見つける。それを使った瞬間、彼はドラ七が最初から「欠陥品」として設計されたのではないことを悟る。人間の願いを完璧に叶える道具こそが、もっとも危険な代物だったのだ。

Chapters (15)

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ポケットの底 | GenNovel