ポケットの底から

HeliosShared by Helios·15 chapters·53,530 chars

Synopsis

西暦2150年、少年・野末ダイスケは成績も運動も壊滅的で、クラスメートの剛田や小藤にいつも馬鹿にされている。ある朝、未来から送られてきた球形ロボット「ドラン」が押し入れから転がり出てくる。ドランは四次元ポケットならぬ「四次元引き出し」を腹部に持ち、未来の道具を次々と取り出してダイスケを助けようとする。しかしその道具は、使うたびに想定外の皮肉な結末を引き起こす。「嘘発見消しゴム」を使えば、ダイスケ自身の嘘まで消えて困惑を招き、「完全記憶飴」を舐めれば忘れたかった記憶ばかりが蘇る。「友情確認ボタン」を押せば、友情だと思っていたものの正体が露わになり、ダイスケは愕然とする。各章は一つの道具を中心とした独立した寓話として完結するが、章を重ねるごとにダイスケとドランの関係性に微妙な亀裂と温かさが交互に積み重なっていく。そして最終章、ドランが未来へ帰る日、ダイスケは最後の道具「何でも解決装置」を差し出される。だがその装置の説明書には一行だけ書かれていた——「この道具は、すでに君の中にある」。笑いと哀愁と鋭い批評精神が混在する、連作短篇形式の寓話小説。

Chapters (15)

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